やる気が出ないとき。集中力が切れたとき。筆者は音楽を聴きながら仕事をしています。
仕事中に音楽を聴いて集中力を保つ人がいる一方、筆者の周囲には「音楽があると集中できない!」という人もいるようです。
今回は賛否両論ある「仕事中の音楽」にスポットを当て、メリットやデメリット、仕事中の音楽との上手な付き合い方をご紹介します。
「仕事中の音楽」のメリット/デメリット
仕事中の音楽にはポジティブな効果がたくさんある反面、考えナシに音楽を流し続けると仕事に悪影響を及ぼすリスクもあります。
まずはメリット・デメリットを押さえておきましょう!
仕事中に音楽を聴くメリット
病院ではオペ室でクラシックを流す医師がいます。職場で心地よい音楽を常に流していることを「弊社のウリ」としている企業もあります。
つまり仕事中の音楽には、仕事を良い方向に導くメリットがあるのです。
- 雑音を遮断できる
- 集中力をキープできる
- リラックスできる
今回はこの3点を挙げてみました!
雑音を遮断できる
日々の生活には音が溢れています。完全に無音の空間で仕事している、と断言できる人は少ないでしょう。
意識していなくても、私たちはこんな音を耳にしながら仕事しています。
- 自宅の近くを走る車の音
- 近所の子どもたちが遊ぶ声
- 同居家族の会話や生活音
これら一つひとつは大きな音ではありません。しかし仕事に集中したい時に限って「些細な音」が気になってしまうものです。
こんな時、音楽を聴いていれば気になる雑音を遮断することができます。
耳につく音を完全にシャットアウトすれば、自分にとって心地よい環境で仕事に没頭できるのではないでしょうか。
集中力をキープできる
長時間仕事に向き合っていると飽きてしまったり、作業が捗らなくなったりした経験はありませんか?
集中力の持続時間は15分、長くても90分程度だといわれています(※諸説あり)。
集中力が切れそう……と感じたときに音楽を聴くと、沈みかけた気分がリセットされ、仕事に対するやる気が長時間持続します。
音楽は脳への刺激にもなるため、昼食後の眠気を乗り切りたいときにも役立つでしょう。
さらに周囲の音を遮断することによって「自分だけの世界」ができ、作業に集中しやすくなるのもメリットです。
リラックスできる
音楽にはモチベーションを高めるだけでなく、人をリラックスさせる効果もあります。
ヒーリング(癒やし)効果のある音楽を聴けば、仕事中の苛立ちや焦りを落ち着かせることができるでしょう。
デメリット
仕事中に音楽を流すことで、本来の力が発揮できなくなる人もいますし「聴かないほうがいい」場もあります。
- 集中力が途切れる
- (常駐型案件の場合)周囲とのコミュニケーションに影響することも
デメリットを2つ挙げてみました!
集中力が途切れる
音楽を聴くことでかえって集中力が削がれるケースもあります。
- この曲好きなんだよなあ
- この曲、どこかで聴いたことがある……
- この歌詞、ステキ!
このように意識が「音楽」に向いてしまうと、集中力が途切れてしまいます。
(常駐型案件の場合)周囲とのコミュニケーションに影響することも
たとえばクライアントのオフィスに出社して仕事をする常住型フリーランスの場合、仕事しながら音楽を聴いていると業務に支障が出るかもしれません。
周囲の音が聞こえにくくなるため、声をかけられても気付かなかったり、音漏れでひんしゅくを買ってしまったりする可能性があるでしょう。
仕事中の音楽については、職場ごとにルールを設けているケースが大半です。常駐する場合は勝手な判断はNG!必ず事前に確認しましょう。
「フリーランスの仕事×音楽」は好相性!
最近ではオフィスBGMを導入している企業が増えてきました。
仕事中の音楽を「福利厚生」のひとつと捉えている企業もあるようです。
とはいえ、多くの社員が集う職場で好きな音楽を聴きながら仕事するのは、少し難しいかもしれませんね。
「自分が好きな」音楽を聴きながら仕事できるのは、リモートフリーランスの特権。フリーランスと「音楽」は相性抜群なのです。
その理由をいくつか挙げてみましょう!
- テキストコミュニケーションが主流
- 電話連絡が少ない
- 誰の迷惑にもならない
- 自分好みの音楽を聴ける
①テキストコミュニケーションが主流
オフィス勤務の場合は口頭で直接やり取りすることが多く、耳で聞いて理解する必要があります。
一方、リモートワークのフリーランスはテキストチャットを用いたやり取りが主流です。
たとえ音楽を聴いていても、コミュニケーションの邪魔にはなりません。
②電話連絡が少ない
オフィスには取引先や出入り業者からの電話、他部署からの内線がひっきりなしにかかってきます。
在宅フリーランスの場合、クライアントから頻繁に電話がかかってくることはなく※、仕事中も安心して音楽を聴いていられます。
※受電・架電業務は例外です!
③誰の迷惑にもならない
自宅で仕事をしているなら、そこには自分1人しかいません。
つまり周囲への音漏れを気にする必要もないということです。
自分の好きな音楽を、好きな音量で、思う存分楽しむことができます。
④自分好みの音楽を聴ける
たくさんの人が集まるオフィスでは、誰が聴いても違和感がない万人受けする音楽が好まれます。
- 作業用のおしゃれなBGM
- USEN
- ラジオ
こうした音楽を好む人にとっては快適な環境ですが、筆者のように「オシャレな作業用BGMではモチベーションが上がらない!」というわがままな人もいます。いるはずです!
1人で仕事しているフリーランスは、周囲の「好き嫌い」を気にして曲を選ぶ必要がありません。
その音楽を聴いているのは自分だけですから、わがままを貫き通すことができるのです。
仕事中の音楽、おすすめは?
どんな音楽を聴けばよいかわからない! お気に入りの音楽が見つからない!
そんな迷えるフリーランスの皆さまは、作業内容やタイミングに合わせて音楽を選んでみてください。
- 集中して作業したい!
- サクサク作業したい!
- モチベーションを上げたい!
- 音楽はイヤ、でも音がほしい!
4つのシーンを例にご紹介します!
集中して作業をすすめたいとき
作業に集中したいときには、歌詞が入っていない音楽がおすすめ。
たとえばクラシックは歌詞がなく、作業中に流れていてもあまり気になりません。聞き流しやすい音楽です。
またリラックスできる優しい雰囲気の曲を選べば、落ち着いた気持ちで仕事に取り組めるでしょう。
Apple Musicの「リラックス」クラシックプレイリストは、内容が随時更新されます!
サクサクと仕事を進めたいとき
あまり時間をかけずテンポよく進めたい仕事があるときには、気分が上がるアップテンポの曲がおすすめです。
ちなみに筆者のお気に入りは、テーマパークのサウンドトラック。
明るく楽しい気分になれる曲が多いので、作業を進めたいときは頻繁に聴いていました。
東京ディズニーリゾートの35周年アルバムは何と36曲! 全部聴き終わる頃には仕事が仕上がっているかもしれませんね。
モチベーションを上げたいとき
- 歌詞があっても気にならない!
- とにかくテンションを上げたい!
- 楽しく仕事をしたい!
こんな人はとにもかくにも好きな音楽を聴きましょう。
身体を揺らしながら仕事をしたって、大声で歌いながら仕事をしたって、誰の迷惑にもなりません。
思う存分好きな音楽に溺れながら仕事できるのは、フリーランスならではの贅沢です。
また好きな音楽を聴くことは、気持ちの切り替えにも役立ちます。
ランチ休憩をとって仕事に戻るとき、別の仕事に取り掛かるときなど、気分の切り替えが必要な場合にも好きな音楽を聴いてみてください。
楽しい気分になれば、その後の仕事にもスムーズに取り掛かれることでしょう。
映画が好きな人なら「映画音楽」はいかがでしょうか?
音楽は聴きたくない!でも音は聴きたいとき
音楽には飽きてしまった、好みの音楽がない、曲が気になって集中できない。
こんな人には「音」をおすすめします。
- 雨音
- 小鳥のさえずり
- 川のせせらぎ
- 海の波音
- 焚火 など
これらの音があれば「音楽ほど集中力を奪わない」かつ「無音の状態も避けられる」ので、音楽を聴きたくないときにはぴったりです。
全250曲、11時間半に及ぶ雨音のプレイリストは圧巻……。
仕事中の音楽、ここに注意!
仕事中に好きな音楽が聴ける!
フリーランスの特権ではありますが、BGMとして流し続けているといつの間にか仕事の効率を下げる要因になっていることも……。
音楽と相性が悪い仕事もある!
単純作業中に音楽を聴くと集中力のキープに役立ちます。
しかし強い集中力が必要な仕事・頭をフル回転させる仕事では、むしろ逆効果です。
こういった作業を進めるときには音楽を止めるか、歌詞が入っていないものを選ぶようにしましょう。
いつもは気にならない音楽が妙に気になってしまう……と感じたら、一度音楽を止めてみてくださいね。
在宅ワークの同居家族を気遣って
オフィスに出社せずリモートワークに移行する会社員が増えつつあります。
そのため、自分以外の家族が同じ居宅内・部屋で仕事をしているケースもあるでしょう。
- 家族が仕事中の音楽に抵抗がない
- 好きな音楽の傾向が似ている
- 仕事部屋が離れている
こんなときは音楽を流しながら仕事をしても問題ありません。
しかし家族が「音楽によって集中が妨げられる!」「無音の状態で集中したい!」というタイプなら、音楽を聴きたい側が聴き方を工夫しましょう。
別室で仕事をしたり、ヘッドホンを使って音が漏れないようにしたすれば迷惑がかかりません。
音を制する者は仕事を制する!
仕事中の音楽は、取り入れ方を誤ると集中力を奪い、パフォーマンスを下げかねません。
しかし上手に活用すれば、強い味方として私たちの仕事を支えてくれます。
やる気が出ない、作業が進まない、気分を変えたい。
そんなときは音楽の力を借りて、パフォーマンス向上を目指しましょう!