筆者は現在、0歳児の子育てをしながらフリーランスのWEBライターとして働いています。
会社員との兼業期間を経て独立、その後妊娠・出産を経験、そして現在は子育てをしながらフリーランスとして働く筆者が、フリーランスのメリット・デメリットを本音で語ります。
フリーランスのメリット
どんな働き方にもメリットとデメリットがありますが、フリーランスは「メリット多め」に語られがちではないでしょうか。
よく挙げられるフリーランスのメリットをいくつかピックアップしてみましょう!
スキル次第で高収入が見込める
フリーランスの世界は実力主義。
男性だから 女性だから
歴が長いから 初心者だから
高齢だから 若いから
こういった条件が、仕事の評価に影響を与えることは、基本的にありません。
そのためきちんと結果を出せる人や高いスキルを持っている人は、会社員より高い収入を得ることもできるのです。
人間関係のストレスが少ない
仕事をするうえで切り離せないのが、他者との関わり。
実は退職を選んだ会社員の多くが、人間関係のストレスを理由に挙げています。
厚生労働省が平成30年に行った調査によると、前職の退職理由として「人間関係」を挙げた割合は男性で7.7%、女性は11.8%。その差は実に4ポイント以上です。
しかしフリーランスになれば、面倒な人間関係に巻き込まれることはほとんどありません。
クライアントと仕事以外のことで関わる必要もないので、悩まされることはあまりないでしょう。
自由度の高い働き方ができる
決められた日時に決められた場所へ出勤する会社員と異なり、好きな日・好きな時間帯・好きな場所で働けるフリーランス。
※一部、出社型案件や稼働時間指定案件もあり
縛られることのない自由度の高さは、フリーランス最大の魅力といえるかもしれません。
実際のところどうなの?現役フリーランスの本音
一般的にフリーランスのメリットとされている以下の3点。
- スキル次第で高収入が見込める
- 人間関係のストレスが少ない
- 自由度の高い働き方ができる
本当にこうしたメリットを、フリーランスの誰もが享受できるのでしょうか。
現役フリーランスがその裏側を本音で語ります!
女性でも活躍できる!
男女平等の意識が広まってはいるものの、会社員時代は「性別や年齢に対する偏見」を感じる場面が多くありました。
しかしフリーランスになってからこれまで、性別や年齢を理由に不当な扱いを受けたことはありません。
出した結果や仕事ぶりなど、業務に関係する部分だけを根拠に評価を受けています。
筆者がかつてイベント会社の社員だった頃を例に取りましょう。
- 部署内で女性の立場はあまり強くない
- 常に「男性が中心」
このような状況でした。
当時の先輩社員が女性の地位向上を目指して必死に行動していましたが、それが認められるまでに約2年。
ようやく女性もリーダーポジションに就けるようになったものの、性別や年齢による偏見がなくなったわけではありません。
会社の人事評価においては、以下のような評価軸が存在していたように感じます。
①仕事そのものに対する評価軸
仕事ができる/できない
良い結果を出した/出していない
②仕事そのものとは無関係な評価軸
女性だから/男性だから
若いから/高齢だから
経験が浅いから/ベテランだから
②は明示されているわけでも、上司が声高に叫んでいるわけでもありません。
会社内の多くの人が無意識で使ってしまう評価軸です。
女性が活躍するためには、女性が認めてもらうためには、男性以上の努力と苦労をしなければならない。
言葉にするとなんとも理不尽ですが、実際にそのような風潮はありました。
また会社員の場合、育休明けの女性が不当な扱いを受けるケースもあるようです。
育休明けの女性社員がプロジェクトメンバーから外される
子どもの都合で欠勤や早退の頻度が高くなる=重要な仕事を任せられない
→フォローし合うのではなく「外す」
フリーランスなら、性別や年齢によって評価が左右されることはありません。
子どもがいてもバリバリ働きたい! という女性も男性と等しく活躍できる世界です。
男女平等、そして結果主義だからこその問題も…
男女平等、そして結果主義が引き起こす別の問題。
それが「女性特有の困り事が伝わりにくい」ということです。
たとえば生理が辛くて仕事ができないとき、会社員なら体調の悪さが目で見えるので、男性でも「しんどいんだな」ということくらいはわかるでしょう。
しかしフリーランスの場合、画面の向こうにいるクライアントにはその辛さが伝わりません。
さらに男女平等・結果主義だからこそ、生理も含め「体調不良を理由にした納品遅延やスケジュール調整は認めない」というクライアントもいます。
これは、生理に限った話ではありません。
実は筆者、妊娠初期はつわりに苦しめられ、パソコンの前に長時間座っているのが難しくなりました。
そのとき契約していたクライアントに「1ヶ月だけ納品数を少なくさせてもらえないか」と相談したのですが、答えは「NO」。
体調を労わる優しい言葉はいただいたものの、契約の継続は叶いませんでした。
クライアントとの関係性など他の要因もあるでしょうが、例外を認めないというクライアントも少なからずいます。
性別を理由にした評価差はありませんが、性差による女性特有の不調も理由にならないことがあるのです。
人間関係のストレスは少なめ!
リモートワークのフリーランスは、クライアントと常に顔を合わせているわけではありません。
WEBミーティングで対面することはあっても、仕事中は基本的にチャットなど非対面でのやり取りばかりです。
顔を合わせると雑談などが発生しますし、必然的に相手と関わる時間が増えてしまいますが、フリーランスのやり取りは基本的に業務連絡のみ。
相手と関わる時間が短いため、人間関係のストレスは比較的少ないといえます。
自由度の高さが子育てとの両立を可能に!
筆者は現在、子どものお昼寝中や1人遊び中など、隙間時間に少しずつ執筆を進めているのですが、このような細切れの労働はまさにフリーランスの特権。
この働き方でなければできないことです。
子どもが抱っこ中に寝てしまった時も、スマホさえあれば少しずつ仕事が進められます。
こういった面では、フリーランスは子育てと両立しやすい働き方といえますね。
ただし、いくら在宅ワークだからといって、子育てしながらフルタイムで働くのは難しいもの。
その場合は会社員と同じように保育園を利用する必要がありますが、フリーランスだとやや不利な面もあるようです。
- 点数制で点数が高い子どもから優先的に入園できる
- 居宅内労働(在宅ワーク)・同伴就労(仕事場に子どもがいる状態)は加点が低め
※自治体によって異なる
こうした理由から、フリーランスは会社員に比べて保育園の審査に通りにくいといわれているのです。
ただし、絶対に不可能というわけではありません。
開業届を出している個人事業主なら加点がアップしますし、収入証明書類や就労実績表を用意することでしっかりアピールができます。
子どもに合わせて柔軟に動ける
会社員の場合、子どもが熱を出したら早退してお迎えに行かなければなりませんし、平日開催の学校行事へ参加するためには有休を取らなければなりません。
しかしフリーランスなら、いつどんなときでも柔軟に対応することができます。
ただしイレギュラーがあったからといって、それを理由に納期の調整をしにくいのもフリーランスの特徴。
会社員のように周囲の仲間にサポートをお願いすることもできないので、仕事の進捗が思わしくない場合は、子どもが寝た後や家族の休日にも仕事を進めなければなりません。
女性にこそフリーランスがおすすめ
結婚、妊娠、出産など、ライフスタイルの変化を理由に働くことを諦めなければならなかった女性は、少なくないでしょう。
そんな人にこそフリーランスがおすすめです。
赤ちゃんが昼寝して手が空いた時間にコツコツ仕事をしてお小遣いを稼ぐことも、子どもが学校へ行っている間にバリバリ働くことも、フリーランスなら可能!
フリーランスになれば、どんな人でも自分らしい働き方ができますよ。