仕事で長時間PCを使い続けていると、頭や首、肩や腰などあちこちに痛みを感じることはありませんか?
リモートワークの機会が増えてから何となく痛みが気になる……と思っていても、具体的な対策をしないまま無理して頑張っている方もいるかもしれません。
でもその痛み、放っておくと仕事に影響する可能性があります!
女性フリーランスが仕事を長く楽しく続けていくためには、まず自分の身体を労わってあげることが大切です。
そこで今回は、女性フリーランスの方にぜひおすすめしたい、身体のメンテンナンスについて考えていきます!
女性フリーランスの「痛い!」
PC作業が多い女性フリーランスにとって、目の疲れや首・肩の凝り、頭痛などはよくある痛み。あまり気にしない方もいるかもしれませんね。
アイ・タップ株式会社が行った調査によると、リモートワークを始めてから健康面に悪い変化があったと感じている人が約半数を占めることがわかりました。
参考:リモートワークの前と後での健康面の変化はありましたか
筆者も漏れなくその中の一人です! 椅子の上で姿勢を変えてみたり伸びをしたり、辛さと仕事効率の妥協点を日々模索しながらPCに向かっています。
とはいえ、長い時間座り続けていることに変わりはないので症状が改善するわけもなく、血流がいよいよ悪くなると腰痛も気になるところです。
それでも締切間近になると「(痛いけど)痛くない……全然……(痛いけど)痛くないもんっ……」と自己暗示をかけ、頑張り続けて後悔することもしばしば。
同調査の結果※から、約45%の方が肩凝りを、続いて目の疲れ、腰痛を感じていることが分かります。
こうした不調は放っておいても自然に治るとは考えにくいため、何かしらの改善策を取ることが大切ですね。
※参考:リモートワークにおける健康課題と期待されるオンラインエクササイズに関する調査結果|PR TIMES
リモートワークが健康を阻害する理由
改善策を考える前に、そもそもリモートワークがなぜ健康を阻害するのか、考えてみましょう。
なお今回はメンタルヘルスではなく、フィジカル面にフォーカスを当ててています。
- 運動不足になりやすい
- 姿勢が悪くなる
- 使用する機器の影響
- 生活習慣が乱れがち
リモートワークでは、人との関わりの減少によるメンタル面の不調に注目されることが多い傾向です。
一方で、「我慢すれば乗り切れる」と無理をしがちなのが身体の痛み、つまりフィジカル面の不調。
月経痛など「痛み」を当たり前のものにしがちな女性だからこそ、メンタル面と同じぐらいフィジカル面にも目を向けてほしいのです。
運動不足
まず真っ先に考えられるのは運動不足です!
在宅でできるリモートワークは会社やお店に出勤する必要がなく、気づけば「今日は家から一歩も出なかったな」となる日も珍しくありません。
RIZAPグループ株式会社が2021年・2022年に行った調査によると、リモートワークによって運動不足を実感している方の割合は2年連続トップという結果が出ています。
※参考:テレワークによる健康への影響
通勤などで必然的に「歩く」時間が取れる会社員とは異なり、意識していなければあっという間に運動不足になるのがリモートワーカーならではの特徴といえます。
運動不足の状態が続くと体力や持久力が落ちて筋力が低下するため、体の各所を支える力が弱くなり、肩凝りや腰痛が起きやすくなるのです。
仕事中の姿勢の悪さ
長時間PC作業を続けるリモートワークでは、仕事中の姿勢も健康を阻害する要因です。
例えばPC画面に顔を近づけて猫背をキープ、といった姿勢を長く続けていると肩凝りや腰痛、眼精疲労などに繋がります。
特にリビングやダイニングなど生活向けに作られたテーブルで仕事をしている方は要注意!
テーブルの天板が低い位置にあり、真っ直ぐ前を向いたときの目線よりもPC画面が低くなるため、姿勢が悪くなりがちです。
また、最初は姿勢を意識していても、無意識に座る位置を変えているうちに姿勢が崩れていくのは「あるある」ですね。
特に女性は骨盤が歪みやすいため、姿勢の良し悪しはとても重要です。
使用する機器
PCやスマホ・タブレットやヘッドセットなど、リモートワークは当然ながらデジタル機器を使用する機会が多くなります。
その間、機器が発するブルーライトをずっと浴び続けている状態です。
ブルーライトに長時間さらされていると、以下のような影響があるとされています。
- 網膜や角膜上皮に負担がかかる
目が疲れやすくなる→頭痛を発症するケースも - 人体はブルーライトを「昼間の光」と勘違いする
体内時計が狂う→睡眠の質が低下することも
生活習慣の乱れ
リモートワークは良くも悪くも自由! そのため生活リズムが乱れやすく、健康に悪影響を及ぼすことがあります。
時間に縛られないリモートワークは、いつ仕事を始めてもいつ休んでも問題ありません。起きる時間も寝る時間も自由。これによって影響が出やすいのが「食生活」です。
- 朝は少し遅く起きてゆっくり朝食
- でも昼になればお腹は空く
- 仕事しながら間食
- 朝遅かろうが夜はお腹が空く
- 遅くまで仕事しているご褒美に間食
- 仕事終わったー! 何かつまみながら一杯飲んで寝よう
特に間食の回数が増えてカロリー増加が気になっている方は多く、リモートワーカーの半数以上が、食事と間食を合わせて4回以上取っているともいわれています。
また、仕事が忙しいときは食事を作るのも大変です。便利な加工食品に頼ってしまうのは筆者だけではないはず。
さらに、遅くまで仕事をしていれば翌日の仕事開始は遅くなりますし、副業フリーランスは夜間メインで仕事することもあるでしょう。昼夜逆転に近い状態で働いている方も少なくありません。
昼夜逆転による自律神経の不調、食生活の乱れによる体重増加などをきっかけに健康に悪影響が出やすくなります。
リモートワークで起きる痛みとその原因
リモートワークで起きる痛みは頭痛や首・肩の痛みをはじめいくつかあります。
どのような痛みがあり、その原因はどこにあるのでしょうか。
- 頭痛
- 首・肩の痛み
- 腰痛
- 目の違和感
4つの痛みについて、原因を探ってみましょう。
頭痛
「テレワーク頭痛」という言葉が定着するほど、頭痛に悩むリモートワーカーは多くいます。
頭痛の原因は、姿勢の悪さや使用する機器のブルーライトなどにある可能性が高いです。
原因1. 猫背
猫背の状態で仕事を続けていると首に負荷がかかり「ストレートネック」と呼ばれる状態に陥ります。
本来首の骨は緩いS字カーブを描き、頭の重さを上手に分散していますが、ストレートネックになると首に負荷が集中してしまうのです。
ストレートネックで首回りを酷使し続けた結果、緊張型頭痛を引き起こすといわれています。
原因2. ブルーライト
ブルーライトは目に直接刺激を与えるため、眼精疲労による頭痛につながります。
原因3. 体に装着する機器による影響
ヘッドセットやイヤホンを長時間装着し、取り外したときに体がフッとラクになることがあります。
実はこうした装着機器を使い続けることでも体は酷使されるため、緊張型頭痛を誘発する可能性があるのです。
原因4. 生活リズムの乱れ
自宅にいると仕事のオン・オフが切り替えにくく、生活リズムの乱れから片頭痛に悩む方も少なくありません。
首・肩の痛み
俯いた姿勢を長く続けていることが原因として考えられます。
ダイニングテーブルや座椅子など、PC作業以外の用途で作られたものを利用していると、どうしても目線が下がって俯きがちです。
実はたった15度前傾姿勢になっただけで、首に掛かる負荷は倍以上!
目線とディスプレイの高さが合っていても、首には5kgの負担がかかるそうです。ここから15度俯くと、12kgもの負担がかかるのだとか!
俯けば俯くほど首の負担は大きくなるため肩凝りが痛みへと悪化しやすく、目の奥の痛み・頭痛といった他の痛みに発展するケースも増えていきます。
腰痛
腰痛は首・肩の凝りと連動して起きやすい痛みです。原因も同じく姿勢の悪さで、猫背で作業を続けている人に多く見られます。
姿勢が悪いだけではなく、長時間同じ姿勢を続けていることも腰に負担をかける一因です。
また、運動不足による筋力の低下も影響を及ぼしている可能性があります。
ある程度筋力があるうちはカバーできていたものの、筋力の衰えによって負荷に耐えられなくなるという残酷な現実です……。
悪化するとぎっくり腰になるリスクも高まります。
目の痛みや違和感
長時間PC作業を続けていて、次に挙げるような違和感に遭遇した経験はありませんか?
- 焦点が合わなくなってきた
- こめかみが痛い
- 目の奥に痛みを感じる
首の凝りから眼精疲労が起きるケースも少なくありません。機器から発するブルーライトの影響も大きいといわれています。
また、目の疲れが悪化すると目が乾燥するドライアイや視力低下につながる恐れもあります。
女性フリーランスが健康を維持するためにできること
女性フリーランスが健康を維持するためには、意識的に今後の行動を変えていくことが大切です。
もちろん無理して全てを取り入れるのではなく、自分のできる範囲で始めてみることをおすすめします。
- 意識して体を動かす
- ヘルスケアアプリやスマートバンドで楽しみながら健康増進!
- 仕事の環境を見直そう
何よりも継続することが重要なので、楽しみながら取り入れる方法を探してみましょう!
意識して体を動かす機会をつくる
- 仕事の合間にウォーキング
- 誰かと一緒に競ってみる
- 筋トレやストレッチからスタート
自由な時間をうまく活用して、毎日短時間でいいので体を動かす機会をつくってみましょう。
朝食前・昼食後・夕食前後のいずれか30分程度が理想的ではありますが、まずは無理なく続けられる時間帯・タイミングで行うのがおすすめです。
ウォーキングや軽いジョギングは、仕事の合間のリフレッシュにもなります。
本格的に運動不足を解消するなら、ジムに通ったりヨガを習ったりするのもいいでしょう。
特に一緒にできる相手がいると、競い合って楽しめるので継続しやすいですよ!
また、家から出ない場合は筋トレやストレッチもおすすめです。体の凝りをほぐして仕事の効率も上げられるかもしれません。
動画サイトには簡単なストレッチ動画が多数公開されていますので、ぜひ実践してみてください。
ヘルスケアアプリなどで楽しく健康管理
- ヘルスケアアプリを活用
- スマートバンド・スマートウォッチにお任せ
ヘルスケアアプリを利用することで、楽しく健康管理ができます。
ヘルスケアアプリとは、一般的に歩数や消費カロリー、睡眠時間や体重など健康に関する様々な情報を記録できるアプリです。
アプリによって特徴があり、中には目標の歩数や消費カロリーを達成することでポイントや割引クーポンがもらえることもあります。
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また、スマホと連動して健康管理できるスマートバンドの利用もおすすめです。
スマートウォッチよりも比較的安価で手に入れやすく、運動中でも簡単にチェックできます。
仕事の環境を見直す
- デスクや椅子を変える
- PCの高さを調整する
- ブルーライトカット眼鏡を使う
仕事中の姿勢の悪さを改善するために、仕事の環境を一度見直してみることも大切です。
特にPCを置くデスクや椅子を見直すことで、俯きがちな目線が正面に戻り、姿勢を改善できる可能性があります。
デスクと椅子を一気に揃えるのは難しくても、例えばPCの下に台や本を置くなどして目線を変えることも有効ですね。
リモートワークが普及してからノートパソコンスタンドを使用する方が増えました。スティック型に折りたためる商品もあるので、外出時にも便利ですよ。
また、目の疲れを予防するためにブルーライトカットの眼鏡を使用するのもおすすめです。
ちなみに筆者も仕事中のみブルーライトカットの眼鏡を使っていますが、以前より目の疲れや首の凝りが改善した気がします。
既に疲れ目の沼から抜け出せない方は、アイマッサージャーを取り入れてみてはいかがでしょうか。実際に使用しているライターの記事をご紹介しておきます!
女性フリーランスは自分の身体を大切に
これからも長く仕事を続けていくためには、頑張っている自分の身体を労わってあげることが大切です。
慢性的な痛みだと諦めてしまう方も少なくありませんが、ちょっとした行動の変化で状況が改善できる可能性があります。
痛みを受け入れるのではなく、ぜひ状況を改善して、楽しくお仕事に励みましょう!