現代のフリーランスにとって欠かせない商売道具、パソコン。それが突然壊れてしまったら、どうしますか?
仕事の進捗に影響が出るから今すぐパソコンを買い替えたい。けれど、あいにく……お金が足りない。
先月はたくさん働いたからその報酬で買おう! 待てよ、先月分の報酬は今月末まで入金されない。
このままでは仕事が進まない! クライアントに迷惑をかけてしまう!
こんなとき、月末の入金を待たずに先月分の報酬が受け取れる仕組みがあります。今回ご紹介するファクタリングサービスです。
ファクタリングサービスとフリーランスの関係やサービス利用のメリット・デメリット、そしておすすめのサービスもご紹介します。
ファクタリングサービスをカンタンに説明!
フリーランス視点でファクタリングサービスをカンタンに説明すると「報酬の入金日より前に現金が手に入るサービス」です。
フリーランスは成果物と引き換えに売上金を受け取ることができません。スーパーマーケットと比べてみましょう。
- スーパーマーケット
:お客さんに商品を売り、その場で代金を受け取る。 - フリーランス
:クライアントに納品=商品を売り、1〜2ヵ月後に代金を受け取る。
クライアントは成果物を検収し、検収合格となれば「売上」が確定します。この時点で代金を受け取れなくても、フリーランスにはお金を受け取る権利=売掛債権が発生します。
この権利を買い取って現金化してくれるのが「ファクタリングサービス」なのです。
代金受け取り期日より前に売掛債権を買い取るサービス。
借入にはないファクタリングサービスの魅力
報酬受け取りまでに時間がかかるフリーランスにとって、ファクタリングはとても便利なサービスです。
ローンや融資・借入と同じような印象を抱きがちですが、実はまったく違います。
まずはファクタリングサービスの魅力を知っておきましょう!
- すぐにお金が受け取れる
- 負債の履歴が残らない
- 少額取引でも即資金調達できる
- 売掛金の未収リスクを避けられる
すぐにお金が受け取れる
ファクタリングサービス最大のメリットは、取引先からの入金を待たずスピーディに代金が受け取れることです。
公私問わず急にまとまったお金が必要になった時、金融機関等に融資を申し込んでも間に合わない可能性があります。
しかしファクタリングサービスを利用すれば、こうしたケースにも慌てずに対応できるでしょう。
負債の履歴が残らない
ファクタリングサービスは「借入」ではないため、負債に当たりません。
銀行から融資を受けたい時やカードローンを利用したい時などに受ける借入審査に影響しないのもメリットです。
少額取引でも即資金調達できる
フリーランスでも使いやすい少額取引に対応したファクタリングサービスもあります。
利用可能額はサービスごとに異なりますが、筆者調べでは下限を1万円程度に設定しているサービスが多い印象でした。
売掛金の未収リスクを避けられる
万が一取引先が倒産した場合でも、売掛金の返還義務を負わないサービスもあります。
売掛金が回収できないリスクを回避できるのも、サービス利用の利点ですね!
ファクタリングサービスのデメリット
ファクタリングはフリーランスにとって魅力満載のサービスですが、当然ながらデメリットがありますし、リスクも伴います。
- 手数料や保証料が必要
- 信用が落ちる可能性がある
- クライアントがフリーランスだと利用できない可能性アリ
大事な「お金」に関するサービスですから、利用する前に悪い面も確認しておきましょう!
手数料や保証料が必要
ファクタリングサービスの利用には費用がかかります。つまり売上金を早めに受け取れても、全額受け取れるわけではないのです。
費用が高額なサービスを利用すると、かえって資金繰りを悪化させる可能性もあります。
信用が落ちる可能性がある
ファクタリングサービスは大きく2種類に大別でき、利用形態によってはクライアントからの信用を損なうリスクがあります。
- 2社間ファクタリング
フリーランス⇄サービス会社でやり取りする - 3社間ファクタリング
フリーランス⇄サービス会社⇄クライアントでやり取りする
3社間ファクタリングを利用すると、クライアントは「誰がサービスを利用したか」把握できます。
これによって「資金繰りが厳しいのでは?」「事業の継続が危ういのでは?」という疑念を抱かれる恐れがあるのです。
こうした疑念が、その後の契約継続に影響を与える可能性は否定できません。
クライアントがフリーランスだと利用できない可能性アリ
ファクタリングサービスでは取引先を法人に限定しています。
筆者はフリーランスのクライアントと取引した経験がありますが、この場合はファクタリングサービスが利用できない可能性があるのです。
フリーランスにおすすめ!ファクタリングサービス4選
今回はフリーランス特化型のおすすめファクタリングサービスを4つ集めました!
サービス名 | 手数料率 | 最低利用金額 | 入金スピード |
---|---|---|---|
【FREENANCE】 | 3〜10% | 1万円 | 即日(16:30までに承認された場合) |
GMOフリーランスファクタリング | 9.5% | 1万円 | 即日 |
labol(ラボル) | 10% | 1万円 | 最短60分 |
PAYTODAY | 1〜9.5% | 10万円 | 最短30分 |
フリーランス向けのファクタリングサービスは法人向けとは異なり、小規模事業でも使いやすい内容で提供されています。
とはいえ個々のサービスによって特徴が異なるので、ご自身の利用金額や希望にマッチするサービスを探してみてくださいね。
【FREENANCE】即日払い
【FREENANCE】 即日払いは、その名のとおり即日で資金調達ができるサービスです。手続きはすべてオンラインで完結します。
手数料は3〜10%、FREENANCEのサービス「フリーナンス口座」の利用回数が増えるほど手数料率が下がります。
GMOフリーランスファクタリング
- 手数料が一律でわかりやすい
- 審査は最短30分
- 請求書だけで審査OK
GMOフリーランスファクタリングは、会員登録不要で気軽に利用できるサービスです。
審査完了まで身分証の提出も必要がないため、手続きがスピーディに進められるというメリットがあります。
とにかく早く資金調達をしたい人、あまり手間をかけずスムーズに手続きをしたい人におすすめです。
ラボル
labol(ラボル) はフリーランス・個人事業主向けのサービスです。独立直後のフリーランスからも、新規取引先の請求書でも、幅広く対応してくれます。
手数料は一律10%と少し高めですが、サービス利用後に取引先が倒産した場合に売掛金の返還が不要になるのが大きなメリットです。
24時間365日いつでも対応してくれるので「とにかく急ぎで資金が必要!」という時に頼りになります。
PAYTODAY
PAYTODAYはAI審査によりスピーディな審査と、手数料率が1%〜(上限9.5%)と非常に安いのが特徴です。
ただし調達できるのは10万円〜なので、少額の取引が中心のフリーランスは利用しにくいかもしれません。まとまった資金の調達をしたいフリーランス向けのサービスです。
手数料はクライアントの信用情報やフリーランスの利用状況などによって変動しますので、一度トライしてみる価値はありそうです。
資金繰りに困ったときはファクタリングサービスを活用しよう
パソコンを新調する費用が足りない……訪問先までの交通費が嵩んで生活が苦しい……外注費を多めに用意したい……。
フリーランスは仕事に必要な資金・経費を自分で用意しなければなりません。
しかし借入・融資はお金が使えるようになるまで時間がかかりますし、負債扱いになる点で抵抗感を覚える人もいるのではないでしょうか。
こんな時、ぜひファクタリングサービスの利用も選択肢に入れてみてください!