快適なリモートワークに必要な環境
リモートワークの快適性を損なう要因を1つずつ潰していけば、リモートワークは快適になる!
単純な考え方ですが、これは事実です。しかし問題なのは「ハード面」の変更が求められること。つまりある程度出費がかさみます。
潰したい要因が沢山ある場合、優先順位を付けて1つずつ改善していきましょう!
「不快」を「快適」に変えるためにできることをご紹介します。
快適なPC環境
仕事の核となる作業で「アプリケーションの立ち上がりが遅い・処理が遅い・エラーが頻発する」ことにストレスを感じ始めたら、PCの買い替えやメモリの増設などを検討したほうがいいでしょう。
映像・画像関連職種であれば、PCの処理速度だけでなくグラフィックボードの性能が作業快適性を左右します。
筆者は写真の現像アプリの起動や書き出しの遅さ、突然のシャットダウンに悩んでいましたが、思い切ってPCのスペックを上げたことで作業効率が格段に向上しました。
PCそのものだけでなくキーボードやマウス、モニターも仕事の快適性に直結します。
プログラマーやライターなどキーボードを使う時間が長い職種では、メカニカルや静電容量方式のキーボードが人気です。また細かいマウス操作が求められる場面ではトラックボールマウスが役立ちます。
ノートPCのモニターは狭く、資料を見ながら文字を打ち込むといった場面でやりにくさを感じる方もいるでしょう。外部モニターを1枚追加すれば驚くほど快適になります。最近はタブレットやスマホを外部モニター化するアプリもあるので、探してみてください。
まずはどういった作業で「やりにくさ」を感じるか考え、それを解消するために必要な物を考えてみましょう。
快適な周辺機器環境
会社では当たり前のように使っていたプリンターやスキャナー、シュレッダー。「紙に出力することなんてほとんどない」と思いきや、意外とあるんです。
特にフリーランスの場合、クライアントによっては書類の郵送を求められることもあります。電子印不可の請求書なら、一旦プリントアウトして印を押してスキャンして……。
必要に迫られなくても、パッと印刷して別の部屋で内容を確認したいなと思ったとき、プリンターがあると便利です。
最近は型落ちの複合機(プリンター/コピー/スキャナ)が1万円以下で購入できます。こんなに色々なことができてこの値段?!と驚くほど高機能です。
純正インクは高価でランニングコストがかかるので、印刷の質にこだわらないなら安いプリンターで安い互換インクを使えばローコスト。スキャナについてはスマホのスキャナアプリが大活躍します。
コロナ禍で多くの方がリモートワークに移行したとき、あちこちで品切れ&値上がりが続出したのがWEBカメラです。デスクトップ派の方は必須ですが、カメラ付きノートPCでは必要ありません。またWEBミーティングツールによってはスマホで対応できます。
ただしWEBミーティングでトラブルが少ないのは外付けWEBカメラだと感じています。
WEBミーティングでは画像周りのトラブルよりも「音声」のトラブルが多い傾向です。音声が相手に届かないのは設定の問題、しかし「聞き取りにくい」と言われてしまうのが最大のトラブル!
マイクに近づく?ボリュームを上げる?その場で解決できなければ、ミーティングが終わるまで落ち着きません。ミーティングの度に「今日は大丈夫だろうか」と不安になってしまいます。
マイク付きの外付けWEBカメラは何といっても音質が良い!相手に「聞こえにくさ」を感じさせることがありません。そのためミーティングがスムーズに進みます。
筆者は1,000円以下のマイクつきWEBカメラを使っていますが、ノートPCのマイクと比較して音質がクリアになったと言われました。
リモートワークにおいて顔を見て声を聞いて話をする時間は貴重です。その時間を快適に過ごしたいですね。
WEBミーティングで怖いのは画像よりも音声トラブル!クリアに音が拾えるマイク付きの外付けWEBカメラがオススメです。
快適なデスク環境
椅子については妥協しないほうがいいですね。特に今後リモートワークが継続する方は、ぜひ椅子にこだわってください。30分で疲れを感じるような椅子では作業効率が落ちていきます。1日7時間座っていても疲れない椅子を探しましょう。
リモートワークを始めた頃は「不要」と思っていたものが、案外役に立っているなんてこともしばしば。例えばカレンダーです。カレンダーなんてPCにもスマホにも入っていますが、WEB会議中に日付を確認したいときは紙カレンダーが便利だなと痛感しています。
ノートPCをメイン機にしている方は、PCスタンドがあると快適です。引き出し収納付きの机上台があればデスク周りが乱雑になりにくく、PCスタンド代わりにもなります。
会社によってはリモートワークに必要な物品購入に対して補助が出る会社もあります(羨ましい)。例えばChatWork株式会社では以下のような制度があるそうです。
一歩先の働き方支援制度
Chatwork株式会社 https://recruit.chatwork.com/
働く環境をよりよくするための支援として、PC周辺機器や在宅勤務のためのグッズ費用の一部を会社が支援する制度。(限度額あり)
雇用型のリモートワーカーは自社にこうした制度がないか確認してください。
仕事そのものに直結するわけではありませんが、お気に入りの物を1つでも置いておくと「机に向かう」ことが苦になりません。まるで受験生のようですが、実際そうだなと実感しています。
ただし「お気に入りの物」購入には会社の補助が出ませんので悪しからず。
快適な室内環境
家族の気配を気にしながら仕事をすると集中力が落ち、快適に仕事ができないと感じる方は少なからずいます。しかし空き部屋がないから家族と同室で仕事をしているわけです。いくら仕事とはいえ、個室を増設するのは簡単なことではありません。
しかし個室に近い環境を作ることはできます。パーテーションやカーテンで空間を仕切れば簡易的な個室として使えます。押入れやクロゼットを机代わりにしてパーテーションで囲めばスペース効率も抜群。
筆者宅では使わなくなった障子(高さ140cmほど)をパーテーション代わりにして、作業スペース(受験部屋)を作りました。あえて覗き込まなければ140cm高でも中が見えません。もちろん中で作業をしている側も外が見えず、集中できます。ネットカフェの個室に似ているので「ネカフェ」と呼ばれています。
実は部屋の中に「テント」を張っていた時期も!使わなくなったら畳めばいいですし、災害用にも使えます。
部屋がなければ「仕切る」「空間を作る」ことを意識してみてください。
室内環境を快適にするには「空調」も重要です。暑さ・寒さを我慢しながら仕事をすれば当然集中力は落ちますし、体調にも影響します。冬は着込めばいいけれど、夏は脱いでも脱いでも暑いものは暑い!
冷房を強めにかけた部屋から冷気を引き込む形で風の流れを作るといいでしょう。少々電気代はかさみますが、背に腹は代えられません。
冷房の設置が難しい場合はスポットクーラーが役に立ちます。実際にスポットクーラーでひと夏を越えた筆者が、全力でスポットクーラーを紹介している記事がこちらです。
快適な通信環境
最近は多くの家庭で光回線を引き込んでいます。固定回線であれば一般的なテレワークに支障をきたすことはそうそうありません。
ここからWi-Fiルーターを介して無線接続する場合、速度が落ちたり不安定化することがあります。WEBミーティングの最中に突然「落ちる」タイプの人は、速度が不安定なのかもしれません。ミーティングのときだけ有線接続に切り替えるといいでしょう。
Wi-Fiルーターから距離があっても電波は届きますが、減衰するため繋がりが悪くなることがあります。この場合に役立つのがWi-Fi中継機です。実は筆者もキューブ型の中継機を使っていますが、無いと仕事にならない!というくらい役に立っています。
クラウドデータを扱う機会が増えた現在、通信環境は仕事の効率に直結する重要なファクターです。
できることから変えてみよう!
自宅の作業環境は人それぞれ異なり、当然快適を阻む要素も異なります。リモートワークを快適にするために、まず快適を阻む要素を見つけましょう。
頭で考えても見つかりません。実際に仕事を進める中でポツリ、ポツリと出てきます。
あなたのリモートワークを快適にできるのはあなただけ。仕事がスムーズに進まず悩んでいる方は、この機会にぜひ「快適なリモートワーク」について考えてみてください。