有給取得率が未だ5割の日本では、ワーケーションもなかなか定着しません。
休暇と仕事を欲張った結果、どちらも中途半端に終わるか「ワーク」に追われる人が多いようです。
ガッツリ休むのは難しい。それでも非日常空間で過ごしたい……。
働く世代のファンタジックな望みを叶えるのが、ホテルのテレワークプランです。
ホテルでテレワーク、ここではホテレワークと呼びましょう。
PC1台あればホテレワークはできますが、より快適な時間を過ごすためにいくつか持参したいグッズがあります。
あると助かるホテレワークグッズをご紹介します!
非日常空間でも働きやすさ重視
ホテレワークなんて半分遊びに行くようなものだし……と思っている人は、ホテレワークに向いていません。
ホテルで仕事することを主目的とし、「自宅よりも仕事が捗ったよ、ハハハ!」と同僚に自慢できるレベルを目指しましょう。
そのために必要なのは、使い慣れたグッズ・ツールや代替手段です。
筆者が初めてホテレワークしたのはコロナ禍以前、その頃はまだ「テレワークプラン」という言葉自体ありませんでした。
仕事道具は、1kgを切る軽量ノートPC・MacBook12インチだけ。仕事はできても快適とはいえず、そこから工夫を重ねてきました。
今はビジネスホテルの大半が日帰り・宿泊双方のテレワークプランを売り出し、テレワークに必要なグッズの貸し出しも行っています。
ホテルを予約する際はレンタルグッズをぜひご確認ください。
HDMIケーブルを使えば快適さは段違い!
HDMIケーブルは映像・音声通信用のケーブルです。PCとディスプレイをつなぐケーブルとしては一般的ですね。
ホテレワークにはぜひHDMIケーブルを持っていってください!
「ディスプレイは? ケーブルだけ?」
そうです、ケーブルだけでOKなんです。そもそもモバイルではないディスプレイは持っていけません……。
ディスプレイは部屋に備え付け
HDMIケーブルの用途は、PCとディスプレイをつなぐだけにとどまりません。たとえばデジタルビデオカメラとテレビの接続にも使われます。
ホテルのテレビとPCをHDMIでつなげば、テレビがPCのディスプレイとして使えるわけです。
一般的な液晶テレビなら大抵HDMIポートがあります。わからない場合はご自宅のテレビを確認してみてください。
HDMIケーブルは安価なものでOK
筆者宅はなぜかHDMIケーブルがあちこちに転がっています。
テレビ、ビデオカメラ、DVDプレイヤといった映像関連機器に付属していることが多いので、ご自宅に余っているかもしれません。
持っていない場合は購入するか、ホテルでレンタルしましょう。
ただしホテルのHDMIケーブルは本数に限りがあります。テレワークプラン利用客が多いホテルでは、在庫がない可能性も。
HDMIケーブルはかなり値下がりしていますので、安価で長めのケーブルを1本購入してもいいかもしれません。
ケーブルが短いと画面が近すぎてしまうので、2〜3m程度をオススメします。最近は数百円で買えるんですね……。
忘れがちなアダプターも必須
必ずしもノートPCにHDMIポートがあるとは限りません。筆者のMacBookはUSB-Cポート1つだけという不親切設計。これではHDMIが使えません。
まずはノートPCのポートを確認してみてください。HDMIポートがなければ、変換ケーブル・変換アダプターが必要です。
USB-C・ディスプレイポート・ミニディスプレイポート・USB3.0のいずれかがあれば、変換器を通してHDMIが使えます。
変換ケーブルは、一方にHDMI端子、もう一方にPC側への接続端子を有する形状です。◯◯ to HDMI、◯◯⇔HDMIという記載を確認してくださいね。
筆者の場合はUSB-C to HDMIです。
変換アダプターは購入の際にしっかりご確認を! 片側が「HDMI端子を差し込む形状になっている(メス)」のが正解です。
HDMI以外の端子も接続できるハブも販売されていますので、多目的で使いたいかたはハブも検討してください。
iPhoneやiPadのLightningポートからHDMI出力するアダプターもあります。iPad派のかたはこちらもオススメ。
保温・保冷タンブラーで集中力を切らさない!
ホテルにはお茶セットがありますし、ミニ冷蔵庫で飲み物を冷やしておけばわざわざ買い出しに行かずに済みます。
ネックなのは、ホテルのお茶セットのカップやグラスが小さいこと!
乾燥しがちな部屋の中では飲み物消費が早く、その都度席を立つことになります。
また小さいカップは温かい飲み物があっという間に冷えてしまうのが欠点。冷たい飲み物はグラスが汗をかき、テーブルがびしょびしょに……。
その経験から、ホテレワークに必ずタンブラーを持っていきます。
フタ付き大きめがベスト
保冷・保温どちらも可能なタンブラーなら、季節を問わず使えます。
簡易的でもフタが付いていて、容量が多めのものがオススメです。
喉が渇くたびに席を立つと、その都度集中力が途切れます。
ホテルは「すぐそこにベッドがある」という恐ろしい空間。枕と目を合わせたら負けなのです。
自制心に自信がないかたは、とにかく集中し続けるのが吉。飲み物もたっぷり用意しておきましょう。
冷たい飲み物が好きならエレベーター近くの部屋にしてもらう
筆者は冬でも氷たっぷりの麦茶を飲みながら仕事しており、ホテルワークの際にコンビニで袋入の氷を買っていったことがあります。
ホテルのミニ冷蔵庫が「冷蔵庫」だということを忘れていたんです。その結果、氷は解け、ただのおいしい水としていただきました。
氷を使いたいかたは、ホテルの製氷機を使うといいですね。
製氷機はエレベーターの近くにあることがほとんど。エレベーターの近くは人通りが多いため、あまり好まれないそうです。
そのため部屋が空いていたり、少し値段が安かったりするので、予約の際に「エレベーター近くの部屋希望」と伝えてみてください。
延長コードはあって損なし!
延長コードについても、初回のホテレワークで失敗し、以降は忘れずに持っていきます。
ホテルの壁付け机には大抵コンセントがあり、ノートPCの電源ケーブルが無理なく届くはずです。
しかし壁付けではないテーブルで仕事する場合、どこかしらのコンセントから電源をとる必要があります。
すぐそばにコンセントがあっても、ケーブルが短ければ機器に届きません。
延長コードは絶対に持っていきましょう!
※ホテルで貸し出している場合もあります。
使いやすいツール・使い慣れたツールを持っていく
日頃からノートPCを使っていて、キーボードやマウスは外付けにしている人が多いようです。
もしもその理由が「ノートPCのキーボードが使いにくい」点にあるなら、自宅のキーボードを持っていきましょう。
フルサイズのキーボードをお使いの場合、かなり大きな荷物になってしまいますね。
今後もホテレワークをする予定があるなら、コンパクトな外付けキーボードを買っておいても損はありません。
筆者は外出用として、iCleverの折りたたみキーボードを使っていたことがあります。
ノートPCの画面から離れた位置で叩けるのが、外付けキーボードの魅力です。
レンタルに頼る場合は事前確認が必須
HDMIケーブルや延長コードはもちろん、モバイルディスプレイがレンタルできるホテルも出てきました。
HDMIケーブルも延長コードも、長ければその分重くなります。他にも荷物があるわけですから、できればレンタルを活用したいですね。
とはいえ、レンタル用のケーブルが何本用意されているかわかりません。
レンタルをあてにしてチェックインしたところ「あいにくケーブルは全て出払っていて……」と言われる可能性もあります。
予約可能な場合は予約したほうがいいでしょう。予約不可なら、前日に電話で在庫状況を確認すると安心です。
変換アダプターや変換ケーブルの貸し出しはあまり見かけません。
ハブやアダプターはコンパクトで荷物にならないので、1つ持っておくといいでしょう。
非日常空間にいつもの「快適」を持っていこう!
コロナ禍で、一時期デザイナーズホテルが1泊3,000円台まで値下がりし、筆者は3泊しました。
現在は価格が回復し、ビジネスホテルは4,000円台〜、高級ホテルもテレワークプランを売り出しています。
決して安くない宿泊費を支払ったのに、仕事が捗らずに終わった、というのは避けたいですね。
宿泊のために作られたホテルで仕事するのは、自宅で仕事するのとほとんど変わらないと思ってください。
つまり、仕事に集中できる環境を自ら作らなければ、仕事は捗りません。
快適なホテレワークのために、準備万端整えてくださいね!