時給換算で赤字案件を見抜く!女性フリーランス収入改善の3ステップとおすすめツール

フリーランスを続けていると、ある時期から「頑張っているのに収入が増えない」という壁にぶつかることがあります。

タスクも増えて、クライアントも増えて、時間も使っているのに──なぜか銀行口座の数字は変わらない! そんなもどかしさを感じている人もいるかもしれません。

実際に、私自身も同じような時期を経験しました。

特に印象的だったのは、単価アップの交渉に成功したのに作業量まで増えてしまい、結果的に「時給換算はほとんど変わらなかった」こと。金額だけでなく、働き方全体を見直さなければ意味がないと痛感しました。

そんな経験も踏まえて、今回は「収入が伸び悩んだときに見直すべき3つのポイント」を紹介します。

「赤字」表記について

本記事では、自身の想定時間給を下回ることを「赤字」と表現しています。

※本記事にはPRを含みます。

まずは簡易チェックリスト〜あなたは当てはまりますか?〜

収入が伸び悩んだときに見直すべき3つのポイント

ひとつでも当てはまったら、この記事の内容が役に立つはずです。

なお、記事の最後にチェックリストの完全版「収入の伸び悩みチェックリスト」がありますので、ご活用ください(先に確認したいかたはコチラから)。

ポイント① 単価設定を見直す

ポイント① 単価設定を見直す

収入が頭打ちになる大きな理由のひとつは「単価を据え置いたまま働き続けること」です。

契約当初のままの金額で長く続けてしまうと、作業スピードが上がっても時間単価はいずれ頭打ちになり、収入が伸び悩みます。

また、値上げ交渉ができたとしても「作業範囲も一緒に増えた」ケースでは、結局時間単価が変わらないこともあります。

実は私自身もこの経験をしており、「目先の単価アップに惑わされず、条件や作業範囲を明確にする大切さ」を痛感しました。

おすすめツール(作業時間を可視化)

感覚で判断していた作業時間を数値化することで、本当の時給が見えてきます。

私の場合、予想していた作業時間と実際の時間に1.5倍の差がある案件もあり、この発見が単価交渉の大きな武器になりました。

Chrome拡張機能

私はChromeの拡張機能を使って作業時間をトラッキングしていた時期があります。

単なるタイムレコーダーに過ぎませんが、常にブラウザを立ち上げているので押し忘れがなくラクでした。カンタンな集計もしてくれます。

また、「RescueTime」は無料版でも十分な分析ができ、どのサイトで時間を消費しているかも一目で分かる優れもの。

注意

「RescueTime」はChrome公式の拡張機能ではないため、インストールする場合は必ず公式サイト経由でダウンロードし、セキュリティにご注意ください。

Toggl Track / Clockify

案件ごとの時間管理に強い定番ツール。本格的に分析したい人におすすめです。

Togglは無料版でもプロジェクト別の時間管理ができ、レポート機能も充実。

Clockifyは完全無料で使えるのが魅力です。月間レポートで「どの案件が最も時間を取っているか」を可視化できます。

ポイント② 案件の選び方・時間配分を見直す

ポイント② 案件の選び方・時間配分を見直す

「単価が低い案件でも、数をこなせば収入は増える」と思いがちですが、実際は逆効果になることがあります。

単価が低い案件や、修正が多すぎる案件を抱えすぎると、忙しいだけで収入は増えません。

私は実際に、Googleスプレッドシートで案件を一覧化し「単価・予想工数・実績工数」を記録したことがあります。すると、ある案件が実質的に「時給換算で赤字」だったことに気づき、思い切って整理。

結果的に、空いた時間を単価の高い案件に振り分けられました。

また、クライアントによってはTrelloやAsanaなどのタスク管理ツールを指定されることもあります。最初は慣れないけれど、その使い勝手を知ることで「自己管理にも応用できる」気づきがありました。

おすすめツール(タスク管理・案件整理)

各種のツールを活用し案件を一覧化、時給換算を出すことで、「忙しいのに稼げない」の原因が明確になります。

私の場合は、時給1,000円以下の業務が全体の70%を占めていることが判明し、思い切って整理したことで月収が10〜15%ほどアップしました。

Notion / Googleスプレッドシート

案件ごとに「単価・予想工数・実績工数」をまとめて、時給換算を自動計算。赤字案件を見える化できます。

Notionはテンプレート機能が豊富で、案件管理用のデータベースを簡単に作成可能です。

Googleスプレッドシートは関数を使った自動計算が得意で、SUMIF関数で案件別の収益分析も簡単にできます。

Trello

クライアント指定で使っているプロジェクト管理ツールです。カンバンボード形式で案件の進行状況を可視化できます。「進行中」「完了」「保留」といった進行ステータスで管理すると効率的です。

またPower-Up機能で時間トラッキングも連携できますし、ガントチャート表示も見やすく便利でした。

Asana / Todoist

シンプルにタスクを回すならこちらも人気。

Asanaはプロジェクト管理に特化しており、案件ごとにサブタスクを細かく分けて管理できます。

Todoistは個人のタスク管理に最適で、優先度設定と期限管理が使いやすいです。どちらも無料版で十分な機能が使えます。

ポイント③ スキル・発信を見直す

ポイント③ スキル・発信を見直す

収入が伸びないときに意外と見落としがちなのが「新しいスキルの習得」や「発信の継続」です。

現状維持のままでは、クライアントからの依頼単価も増えにくく、紹介や新規案件にもつながりにくくなります。

私はPeatixで校正関連や生成AI関連のウェビナーを受講して、実務に役立つ新しい視点を取り入れました。リアルタイム形式のウェビナーはスケジュール調整が必要ですが、チャットで質問できるので自分には合っていました。

また、個人ブログやX(Twitter)で情報発信を続けていたことで、実際に書籍への寄稿依頼につながったこともあります。これは「営業が苦手でも発信が営業代わりになる」と実感できた出来事でした。

おすすめツール(学習&発信)

新しいスキルを学ぶことは投資です。私の場合、校閲・校正関連のセミナーは業務にすぐ役立つため、有料でも受講するようにしています。

しかし、不確定要素が多い生成AI関連や、実案件に結びつくか不安な領域については無理にお金をかけず、無料セミナーでコツコツ知識を得るようにしています。

Peatix

業界特化型のセミナーが多く、実務に直結する知識が得られます。参加者とのネットワーキングも期待でき、新しい案件につながることも。

有料セミナーの場合、価格帯は3,000〜10,000円と手頃です。

Udemy / Schoo

Schooはライブ型、Udemyは録画型の、人気学習サービスです。

Udemyはセール期間中に購入すれば1講座1,000円程度で受講可能です。

Schooは月額1,980円でライブ配信に参加でき、録画も見放題。どちらも技術系からビジネス系まで幅広い講座があります。

このバナーから登録すると、7日間無料でSchooがお試しいただけます!

X / ブログ / Instagram

私はブログ→X経由で書籍寄稿依頼を受けた経験があります。しかしSNSによる発信はまだまだ手が行き届いていない状況。

Xは短時間で情報発信でき、業界の最新トレンドもキャッチしやすいツールです。ブログは更新の手間がかかるものの深い内容を発信でき、SEO効果も期待できます。

Instagramはビジュアル系の仕事をしている人におすすめ。デザイナーのポートフォリオとしても活用可能です。

note

仕事ポートフォリオ代わりに利用するフリーランスも多数いる「note」。

有料記事で副収入を得ることもでき、読者との直接的なつながりも作れます。特に専門性の高い内容は高単価で売れることも。

また、無料記事で集客して有料サービスにつなげる仕組みも作りやすいですね。

完全版チェックリスト:収入が伸び悩む原因を自己診断

本記事を読み、ご自身の「収入伸び悩み要因」が何となく見えてきたでしょうか。以下のチェックリストを活用し、改めてご自身の現状を整理してみてくださいね。

  • 単価を1年以上見直していない
  • 値上げをしたが、作業量の見直しをしていない
  • 修正・追加作業が無料対応になっている
  • 時給換算を出していない
  • 案件を数でこなしているだけになっている
  • タイムトラッキングで実際の作業時間を可視化していない
  • 新しいスキルの学習投資が止まっている
  • 発信(SNSやポートフォリオ更新)が半年以上止まっている

当てはまった項目が多いほど「収入が伸び悩んでいる原因が潜んでいる」と考えられます。一つずつ解消していきましょう。

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完全版チェックリスト:収入が伸び悩む原因を自己診断

よくある質問

Q 単価を上げたら仕事が減るのが怖いです。どうすればいい?
本当に相性の良いクライアントは、単価だけで離れることは多くありません。 むしろ「作業範囲の線引き」を明確にし、納得感のある見積もりを示すのがポイント。 (例:修正は2回まで/追加作業は別途見積もり など)
Q 新しいスキルって何から学べば良い?
まずは今の仕事に+αで効く隣接スキルがコスパ良し! 例:ライター→SEO/ディレクション、デザイナー→UXライティング/運用設計 など。
Q 忙しいのに収入が増えません。最初の一手は?
案件の棚卸しから始めましょう。
時給換算が低い案件や修正が多い案件を可視化し、優先度を再配分。 空いた時間を学習と発信に回すと、単価ベースが上がっていきます。
白いセラミック製マグカップ

あなたのリズムで大丈夫

https://unsplash.com/photos/fr7SSrc43AQ

フリーランスの働き方に「正解」はありません。

単価を見直すのも、新しいスキルを学ぶのも、案件を整理するのもすべて「自分のペース」で進めて大丈夫

大切なのは、あなたが気持ちよく続けられるリズムを見つけることです。

一帖半執筆工房代表。
フリーランスに転身後、ライターからエディター・マネージャー・GMに至るまで全てリモートワーク。
現在は企業のコンサルやディレクション、グラフィックデザインなど幅広く受託。
趣味は写真撮影とRAW現像とデジタルガジェットを見てニヤニヤすること。

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