筆者は2022年春に第一子を出産し、現在は子育てをしながらフリーランスのWEBライターとして働いています。
皆さんはこのような「在宅ワークと自宅保育の両立」について、どのようなイメージを持っているでしょうか。
今回は筆者の実体験をもとに、在宅フリーランス×1歳児育児のリアルをお届けします。
子育て×在宅フリーランスのとある1日
- 筆者 マスダキミ
- フリーランスWEBライター、産後2ヵ月でライター業再開
- 子ども
- 2022年春生まれ(2023年5月執筆時点で1歳)、家のあちこちでいたずらすることが仕事
- 夫
- 会社員、朝6時半に出発し20時半頃帰宅
現在筆者は夫・子どもと3人暮らし。産後2ヵ月でライターの仕事を再開し、現在も継続しています。
仕事を再開するまでは、育児との両立について「時間の確保が難しそうだな」程度の漠然としたイメージしか持っておらず、むしろ「なんとかなるだろう!」と楽観的に考えていました。
しかし実際に始めてみると、その予想は見事に裏切られることとなったのです。
1日の中で確実に「仕事」に着手できるのは10時ごろ〜お昼前まで、ではありません!
家事の進捗やお子さんの昼寝のタイミングによって日々変動します。いかに予定が立てにくいかわかりますね……。(編集部)
在宅ワーク×育児のここが大変!
「意外とうまくいくかも!?」と思ったのは最初だけ。予想していなかった苦労がたくさんありました。
出産後、仕事を再開してから約1年間の生活の中で見つけた「在宅フリーランス×育児」の大変なポイントを挙げてみました!
- 自分で仕事の区切りを決められないこと
- 子どもの機嫌に左右されること
- 仕事に縛られているような感覚になること
自分で仕事の区切りを決められないこと
仕事開始と終了、仕事の切り上げのタイミングなど、あらゆることがコントロールできなくなりました。
集中して仕事が進むのは子どもの昼寝中だけです。また筆が乗っている日に限って子どもが起きてしまうのはなぜでしょうか……。
子どもが寝始めたら仕事スタート、目覚めたら強制的に仕事を終えなければならないため、「キリのいいところまでやっておこう」という当たり前のことすらできないのです。
「あと5分あれば……」「あと少し進めたかった……」と、泣く泣くパソコンの前を離れることも少なくありません。
子どもの機嫌に左右されること
子どもが昼寝していれば必ず仕事ができるわけではありません。子どもの機嫌が良い日に限ります。
在宅ワーク×育児は「在宅ワーク×育児×家事」だということを忘れがち。
- 機嫌が良い日
- 子どもがひとり遊びに集中している間に家事が片付く!
- 子どもが昼寝すれば、すぐ仕事開始!
- 機嫌が悪い日
- 常に子どもに付きっきりで家事は放置……。
- 子どもが昼寝したら、まずは溜まった家事をやっつけなければ……。
子どもの機嫌が良ければ遊んでいる間に家事を済ませ、子どもの昼寝し始めたらすぐ仕事に取り掛かれます。
しかし子どもの機嫌が悪い時は常に隣にいないとダメ、当然家事は進みません。子どもを寝かしつけ、次に家事を片付けて、最後に仕事です。
仕事に対するモチベーションがどれだけ高くても、どんなにコンディションが良くても、そもそも子どもの機嫌が悪ければ仕事に手を付けることさえできないのです。
仕事に縛られているような感覚になること
仕事に意識を向ける余裕がないからこそ、仕事以外の時間に仕事が気になり、仕事に縛られているように感じることがあります。
子どもと遊んでいる時や家事の最中に、クライアントからの連絡や中途半端になっている仕事が気になってしまうのです。
フリーランスは好きな場所で好きな時間に働ける自由度の高さが魅力ですが、明確な「休み」がありません。
そのため仕事が進まないと「休みではないのに仕事ができていない」と感じ、仕事が頭から離れなくなります。
在宅ワーク×育児のここが良い!
子育てしながら在宅で働いていると思い通りにいかないことが多く、フラストレーションが溜まることも多々あります。
しかしこうした気持ちを抱えながらも続けてきたのは、このスタイルならではのメリットがあるからです。
- イレギュラーに対応しやすい
- 子どもの成長をいつでも近くで見守れる
イレギュラーに対応しやすい
在宅ワーク×育児を継続するなかで、改めてフリーランスの「イレギュラーに対する柔軟性の高さ」を実感しています。
仕事する場所にも時間にも縛られないフリーランスは、イレギュラーに対して柔軟に対応できるのが大きなメリットです。
子どもと生活していると何が起こるかわかりません。突然体調が悪くなることもあれば、転んでケガをすることもあります。
筆者の子どもは伝い歩きを始めた頃は転ぶことが多く、眉のあたりをぶつけた時は大慌てで眼科に駆け込んだことがありました。
在宅フリーランスなら、こうした「子どものイレギュラー」にも柔軟かつ迅速に対応できます。
また体調不良やケガ以外でも、乳幼児健診や予防接種などで定期的に病院へ行かなければなりません。
こうした予定が立てやすいのも、在宅フリーランスで良かった!と感じるポイントです。
子どもの成長をいつでも近くで見守れる
子どもは日々成長します。昨日まではできなかったことが、今日突然できるようになるぐらいの成長スピードです。
こうした成長を常に近くで見守れるのは、在宅フリーランスの特権だと感じています。
この特権を生かし、子どもの日々の成長を動画や写真に収めて夫に共有しています。
平日の帰宅が遅い夫は日中子どもの様子を見ることができないため、とても嬉しいと話していました。
これは筆者だけでなく、日中子どもと離れている時間が長い家族にとっても大きなメリットだといえるかもしれません。
平日の楽しい様子はもちろん、苦労していることや大変だと感じることを伝えるのにも役立ちそうですね。(編集部)
育児と仕事を両立したい在宅フリーランスへ伝えたいこと
現在妊娠中で、出産後は子育てと仕事の両立を目指している人。
将来もし子どもを授かったら、自宅で働きながら育児をしたいと考えている人。
そんな女性フリーランスへ、「在宅フリーランス×育児」の経験者から大切にしてほしいことをお伝えします。
自分が最優先にしたいことを明確にする
育児に重きを置くのか仕事に重きを置くのか、自分の中での優先順位を明確にしておくことが大切です。
現在の筆者は仕事をセーブして、育児を優先しています。
でも今後気持ちが変わって仕事の優先度を高めたくなったら、保育園の利用を検討しなければパンクしてしまいます。
どちらも同じくらい大切にしたい! と思っていても、現実的はそれほど甘くないと筆者は考えています。
ですから、今の自分は何を一番大切にしたいのかを考え、それをとことん優先しましょう。
いつか仕事を優先したくなったら優先度を切り替えて、うまくいかなければ戻せばいいんです。
無理をしない
育児をするにも仕事をするにも身体が資本です。無理をして身体を壊しては、どちらも思うようにできなくなってしまいます。
筆者は一時期、育児も仕事も全力で頑張りたい! と思い、自分の睡眠時間以外は常に動き続けていた時がありました。
しかし無理をし続けた結果体調を崩してしまい、夫にも迷惑をかけた経験があります。
頑張るのは悪いことではありませんし、育児と仕事の両立を目指すのも素敵なことです。しかしそのために無理をすれば、その無理はいつか必ず自分に返ってきます。
育児と仕事のバランスだけでなく、心身の健康も含めたバランスを取ることが大切です。
自分と家族にピッタリの「在宅フリーランス×育児」スタイルを見つけよう
自宅で仕事をしながらの子育ては、正直とても大変です。
仕事と育児の両立において、絶対的な正解はありません。だからこそ悩みが尽きませんし、1年継続している筆者でも悩むことがあります。
しかし正解がない=自由と捉えると、ふっと力が抜けませんか?
焦らずに取り組んでいれば、きっと自分や家族にとってベストなスタイルが見つかるでしょう。
最初からすべてを完璧にこなそうとせず、ゆっくりと自分のペースを作っていってください。