好きな時に好きな場所で働けるフリーランスは、自由でいられる反面、仕事とプライベートのオンオフを切り替えるのが難しいものです。
そしてそれは、ときに恋愛の悩みに繋がることも……。
大好きな仕事と、大切な恋人との時間。この両立は思いのほか難しく、多くの方が試行錯誤しています(筆者もそのうちの一人です!)。
恋愛のかたちに正解はありませんが、実際の恋愛事情を知ることで、何かしらのヒントが見つかるのではないでしょうか。
今回はフリーランスの方が陥りやすい恋愛の悩みや解決方法について、「試行錯誤中」の筆者の経験も交えながらご紹介します!
フリーランスで働く女性の恋愛事情
フリーランスには「職場」がなく、在宅で仕事をする場合は通勤もなく外出する機会が減り、人と顔を合わせる機会が自ずと減っていきます。
そのため「フリーランスは出会いがない!」と感じている方もいるかもしれません。
しかし実際は様々な出会い方があり、勇気を持って一歩踏み出したフリーランサーが恋愛をスタートさせています。
知人・友人からの紹介や婚活イベントなどへの参加はもちろん、最近ではマッチングアプリを活用する方も増えているようですね。
「フリーランス×恋愛」において、出会いの少なさはそれほど問題になりません。フリーランスの多くが直面する問題、それは恋愛と仕事の両立と継続です。
- 相手が私の仕事を理解してくれない……。
- 今の関係を続けていく自信がない……。
こんなお悩みの声をよく聞きます。
筆者もまた仕事と恋愛の両立に苦戦した一人であり、現在の恋人と何度も対立し、話し合いを重ねてきました。
どうにか取り繕って無理し続けていても、いずれは仕事・恋愛のどちらかが疎かになるでしょう。目に見えないだけで、水面下では「どちらかを失うリスク」が高まっていくようにも感じます。
無理せず仕事と恋愛を両立するにはどうすれば良いのか。
1度立ち止まり、じっくりと考えてみることが大切ではないでしょうか。
恋愛と仕事の両立で悩む要因
そもそも、フリーランスの恋愛・仕事の両立はなぜ難しいのでしょうか。
- 予定が合わせにくいから
- 仕事に対する価値観・意識が合わないから
「フリーランス×恋愛」における悩みを突き詰めていくと、この2つが見えてきます。
予定が合わせにくい
フリーランスは働き方の自由度が高いとはいえ、「都合の良いときだけ働けばOK」ではありません。時にはクライアントから急な依頼が入ることもあります。
月給ではなく案件ベースで報酬を得るフリーランスにとっては「依頼=報酬」です。また、急な依頼を引き受けたことが功を奏して、次の依頼につながるかもしれません。
そして葛藤するのです。
大事な仕事だから断りたくない!
けれど今日はデートの約束が入っていて……。
相手がフリーランスの報酬体系や働き方をよく知らないと「仕事は明日やればいいのでは?」と思うかもしれませんね。
しかしフリーランスの世界では「明日なら引き受けます」→「では別の方に打診します」が当たり前なのです……。
筆者はこれとよく似た経験をしており、相手から「自分でスケジュール管理もできないの?」と言われました。
葛藤の末に仕事を選んだとしても結果がすべて。どれほどの葛藤があったのか、なんて理解されにくいものです。
また昼夜逆転型のフリーランスも珍しくありません。当然、日中働いている相手と予定を合わせるのは難しくなります。
二人の生活スタイルの違いもまた、仕事・恋愛の両立を妨げる一因になるのです。
仕事に対する価値観・意識が合わない
価値観が似ていると恋愛はうまくいく、なんて言葉を耳にしますが、まさにその通り。
二人の「仕事に対する価値観」に差があると、恋愛・仕事の両立が難しくなります。
たとえば……。
- フリーランス(自分)
辛いときもあるけれど、好きなこと・楽しいこと! - 相手
収入を得るための手段。仕事に楽しさを求めていない。
フリーに転身する人は、それまでの仕事を捨てて「やりたい仕事で独立」を選んでいます。そのため、多少の苦労は何のその、困難な状況すら楽しんでいる人が多い印象です。
一方、相手の働き方がどうであれ「仕事は収入を得る手段。たとえ楽しくても必要以上に働かない」と考えていれば、仕事に対する価値観や意識に大きなズレが生じます。
考え方の違いを理解していても、会うたびに相手が仕事の愚痴や不満ばかりを漏らしていたら、どうでしょうか。
「ネガティブなことを言い続けていても状況は変わらないよ」などと、正論で相手の言葉にフタをしたくなるかもしれません。
相手は自分が否定されたように感じ、不穏な空気が漂い始め……。
考え方のちょっとしたズレは放っておくと少しずつ広がり、ズレた分だけお互いの距離も開いていく可能性があります。
会社員 or フリーランスとお付き合いしたらどうなる?
会社員※(相手)がフリーランス(自分)と交際する場合、相手は自分をどのように見るのでしょうか。フリーランス同士の場合はどうでしょうか。
それぞれの「IF」を考えると、上手に交際するコツが見えてきます。
※ここでいう「会社員」は企業に雇用されている人を指します。
会社員のケース
会社員はフリーランスの女性に対して「自立している」「自分の意志を持っていてかっこいい」という印象を抱くことが多いようです。
また、相手の収入を気にする傾向が強く、フリーランスである恋人の収入が自分より高いことがわかると、必要以上に落ち込むケースもあります。
会社員との交際で良いこと・イマイチなこと
- 休暇がある程度定まっている
→デートや旅行などの予定が立てやすい - 収入が安定している
→結婚を視野に入れやすい
会社員の休暇は「定休」が多いため、直近の予定はもちろん、数か月先の計画も立てやすいのが利点です。
また収入が安定しており、結婚を視野に入れた交際に発展しやすいでしょう。
一方、休暇が曖昧で昼夜逆転しやすいフリーランスとは予定が合わせにくい点がデメリットです。
予定が合わないことが続くと「予定を合わせる努力はしないのかな……?」などと気持ちの面ですれ違いが生じ、お付き合いが長続きしにくいかもしれません。
会社員と上手にお付き合いするコツ
- 働く時間や休日をある程度決めておく
- 働く時間や休日をクライアントに伝えておく
- お互いの仕事や仕事に対する考え方を尊重する
会社員が働き方を変えるのはほぼ不可能。まずはフリーランス側が、できる限り調整を試みるのが最善策です。
たとえば自身の稼働時間や休みの日を決め、取引が頻繁なクライアントには事前に伝えておく、という方法があります。
稼働時間を意識すると仕事量も自ずと調整するようになり、仕事と恋愛の両立が無理なく可能になるでしょう。
また当たり前のことですが、お互いの仕事や仕事に対する考え方を受け入れることが大切だと、筆者は身に沁みて感じます。
筆者の事例
お互いの理解が進まないうちは、お互いが自分本意の主張を繰り返し、対立する一方でした。
- 「フリーランスっていつ仕事が終わるの?」
- 「会社員なんだからこっちの休みに合わせて休み取れないの?」
相手の仕事や考え方を尊重する大切さに気付いてからは、ストレスなく関係を続けていくにはどうすればいいか、自然な流れで話し合えるようになりました。
フリーで働いていると、時間や休暇の意識が薄れがちになりませんか? 会社員のころはあんなにも週末が待ち遠しかったのに!?
オンオフ比率を再考する良い機会かもしれません。(編集部)
フリーランスのケース
フリーランス同士の場合、自分と同じく自由に働く女性に共感し、一緒にいることに居心地の良さを感じる傾向にあります。
一方で、自分の収入が不安定なため、自信をもって恋愛できないと感じる方も少なくないようです。
フリーランスとの交際で良いこと・イマイチなこと
フリーランスとお付き合いするメリットは、お互いの仕事の事情を比較的理解しやすいことです。
二人の予定が合わせにくくても「お互い様」なので、すれ違いが生じることは少ないでしょう。
一方で、お互いに仕事を優先するあまり、そもそもデートの時間がつくりにくいのは難点かもしれません。
また、収入の不安定さを引け目に感じ、将来設計が不明瞭で結婚に踏み切れないことも少なくないようです。
フリーランスと上手にお付き合いするコツ
お互いに仕事が忙しくてデートの時間が取れないときは、いっそのこと一緒に住むという選択肢もアリです!
一緒に住んでいればいつでも顔を合わせられるため、二人で過ごす時間の確保に苦労することはありません。
お互いの生活リズムを肌で感じれば、より理解が深まるのではないでしょうか。
もし相手が収入面の不安を抱えていたら「助け合っていこう」という思いを伝えましょう。収入面の不安が払拭できると、自分にも相手にも精神的なゆとりが生まれます。
心から理解し寄り添う関係を築けるのはフリーランス同士の特権。相手にとって居心地が良くかけがえのない存在になれるはずです。
恋愛の《その後》を考えるときに大切なこと
お付き合いが順調に続いていると、そのうち結婚を考えるようになるでしょう。
恋愛と結婚は地続きでありながら、その内実は「別物」! どんなに相手が大切な存在でも、いざ結婚となればいろいろ考えてしまうもの……。
特に女性は、先のことまで現実的に考えるといわれています。
nomad journalが行ったアンケートでは、フリーランス女性7名のうち5名が「結婚するならフリーランスより会社員」と回答していました。母数は少ないものの、興味深い結果だと筆者は考えます。
働き方にかかわらず「結婚」に際して重視する点は、男女で差があるようです。
- 女性:人生の転機を乗り越えられる金銭的な安定性は重要!
- 男性:パートナーとしての自分・家庭を大切にしてほしい
男性は収入よりも、パートナーとしてずっと一緒にいたいと思えるか・家庭を大切にしてくれそうかという点を重視する傾向です。
女性は収入の安定性を無視しません。家庭を守るにも出産・子育てにも、継続的にお金が必要。しかし同時に「時間」も必要なので仕事をセーブすることになるでしょう。女性はこれを自分事として捉えています。
会社員と結婚
収入が安定している会社員と結婚すれば、フリーランスの一時的な収入減少にも耐えられます。
子どもを授かったりマイホームを建てたり……といった人生の大きなイベントを現実的に考えられるでしょう。
フリーランス同士の結婚
フリーランスの収入が不安定なのは確かです。
しかしリモートフリーランス同士で夫婦になれば在宅時間が長く、家事や育児を分担すれば「どちらか一方に頼る」必要がありません。
結婚にあたっては収入・時間、どちらも大切です。しかし何を優先するか、何を犠牲にするかについての正解はありません。
結婚を意識し始めたら、日頃からお互いの気持ちや考えを伝え合い、二人が同じ場所に向かって歩いて行くことが大切なのではないでしょうか。
お互いに認め合う姿勢が大切
忙しくてデートをする時間がない・相手と意見や考え方が合わないなど、恋愛は楽しいだけではなく様々な悩みがつきまといます。
けれどお互いに相手の声に耳を傾け、認め合う姿勢でいられれば、恋人の存在は仕事をするうえでも大きな活力になるはず。
恋愛も仕事も上手に両立させて、幸せな人生を過ごしたいですね!