フリーランスのリモートワーカーの多くは複数案件の掛け持ちをしているのではないでしょうか。
なぜなら業務委託契約は出来高制報酬であることが多く、1つの案件だけでは安定報酬につながりにくい特徴があるからです。
しかし手当たり次第に契約して中途半端な仕事をしていては、あっという間に案件を失うかもしれません。
そこで今回は、複数案件契約で月10万円以上の安定報酬を得ている私の働き方や仕事の管理方法を振り返ってみました。
経験から見えてきた収入維持のコツをご紹介します!
複数案件の掛け持ちは安定収入の秘訣!
私がフリーランスとしてデビューした時は、手持ち案件が1〜2件、月々の報酬は1万円にも届きませんでした。
私の場合、ITやデザインといった高額報酬が狙えるスキルを持っていなかったため、参加した案件はバックオフィス系業務やコール業務がメイン。
それでも現在は毎月5~6件の複数案件を効率よくこなし、月10万円以上の安定収入を得ています。
そのポイントは以下の2点!
- 納期が守れる仕事量をキープする
- できるだけ単価が高い案件を取る
納期が守れる仕事量をキープする
複数案件掛け持ちは安定収入の第一歩です!
しかし、手当たり次第に複数案件を掛け持ちするのは禁物。
納期を厳守できないフリーランスは、継続して案件を任せてもらえません。納期遅延により即契約終了というクライアントだってあります。
そのため、納期までに作業が終わるよう案件ボリュームを調整しながら複数案件を掛け持ちすることが大切です。
できるだけ単価が高い案件を取る
業務委託業務の多くは単価制の作業が多く、データ入力などの単純作業は作業単価が低い傾向にあります。
作業単価の低い案件を複数掛け持ちしたとしても、業務量や所要時間に対する報酬の低さを理由に途中で挫折してしまう人も少なくありません。
まずは1件、作業単価が高めの案件を見つけ、報酬の要としましょう。
フリーランスの作業単価ってどれくらい?
複数案件を掛け持ちするにしても、おおよその作業単価が分からないと不安ですよね。
下記に私が経験した案件の作業単価例※をリストアップしてみました。
※金額はあくまで一例です
効率よく安定報酬を得るためには、自分にできる業務範囲の中で、なるべく作業単価が高めのものから優先的に作業をすることが大切です。
高単価と低単価を組み合わせる
私の場合は、比較的単価の高いコール業務をメインにしています。
コール業務の合間には低単価業務(データ入力・チェックなど)を挟み、効率良く報酬を得るというスタイルが自分に合っているようです。
固定報酬の業務は継続できれば安定感抜群
プロジェクトのマネジメントにかかわる業務は、月額の固定報酬が支払われるケースが多くあります。
リーダー・アシスタント業務は日々のマメな報連相が必要で、思いのほか時間をとられますが、まとまった報酬が獲得できるのはフリーランスにとって大きなメリットですよ!
また、業務委託先の社内業務は月々の評価によって金額が決定するスタイルでした。業務内容は人事・経理・営業・総務・マーケティングなど幅広いジャンルがあります。
ご自身の経験を生かして効率よく報酬が得られる業務があれば、積極的にチャレンジしましょう!
複数案件の組み合わせ方
複数案件を掛け持ちする際に肝となるのが、効率よく仕事が進められる「案件の組み合わせ」です。
人によって持っているスキルが異なるので、案件の組み合わせの最適解は人によって異なります。
私の場合、以下のポイントを意識して組み合わせることで、報酬を安定させることに成功しました。
- 使用ツールや作業フローの似た案件を掛け持ち
- 業務リーダーを目指す
使用ツールや作業フローの似た案件を複数掛け持ちしよう
どの案件も、初めて作業するときはマニュアルの読み込みに時間がかかったり、ツールの使い方がわからなかったりします。
業務委託契約では、こうした「準備」に対する報酬は基本的に発生しません※。
※一部の時間単価業務を除く
異なるツール・異なる業務フローの案件を代わる代わる複数契約すると、準備ばかりに時間がかかり、稼働効率は低下。ストレスレベルだけが急上昇……。
そこで私が案件を増やすときは、以下に該当する業務を優先的に選んでいます。
- 使用経験があるツールを使う業務
- 過去の契約案件と作業フローが似ている業務
例えば採用代行や経費精算などのバックオフィス業務は、クライアントが変わっても作業フローがほぼ同じなので複数掛け持ちしやすい業務です。
業務リーダーを目指そう
リーダー業務・管理業務を引き受けるのも、安定報酬を目指す人にはうってつけです。
私の業務委託先のリーダー業務は単純に作業単価が設定しにくい作業も多く、月間の評価によって報酬が決まるスタイルでした。
新規立ち上げ案件のリーダー業務は、マニュアル作成や作業フローの構築などから携わるので、たとえ単価制だとしても比較的高い報酬が得やすいです。
こうした業務は、同じクライアントのもとでアシスタントを経験し、作業フローを理解している人が依頼される傾向にあります。
しかし、何らかのマネジメントを経験していれば、プロジェクトリーダーに抜擢されることもあるので、積極的に挑戦しましょう。
自分自身の経験やスキルを棚卸ししておくといいですね!
複数案件のタスク管理にはツールを活用!
複数案件をかかえていると、クライアントごとに使用するツールが異なり、タスク管理がしづらくなるデメリットがあります。
様々なツールから別々に入ってくる情報を、漏れのないように手元で一括管理するのは至難の業……。
私の場合、コミュニケーションツールだけで9種類使用しており、情報源が多すぎて、一度読んだ情報が頭から抜けてしまうこともあります。
しかし、リモートで働くフリーランスにとって情報の確認漏れは仕事の不備につながり、信頼の低下を招きます。
仕事に関わる重要な情報は必ずTo Doリストに追加したり、ツールのタスク化機能を使用したりと工夫が必要です。
その他、以下の2点に注意しています。
- 細かい作業内容・時間を記録しておく
- 仕事に使うカレンダーは1つに統一する
細かい作業内容・時間は必ず記録しておこう
複数案件を同時進行していると、一日の中で『どの案件にどれくらい時間を費やして何のタスクをこなしたか』を忘れてしまいがちです。
終わったことだから忘れてもいい? いいえ、そんなことはないんです!
単価報酬制のフリーランスにとって、自身の作業内容・時間を記録しておくことは非常に大切です。
厳しい話ですが、自分が作業した内容(数や時間等)を間違って記録していたり、そもそも作業したことを忘れたりすると、報酬をもらい損ねることもあります。
細かい作業内容と時間は常に意識的に記録するようにしましょう。
- 日時
- 作業内容
- 件数(時間)
- 依頼者
私はRedmineというタスク管理ツールを使い、各プロジェクトごとに作業時間と内容を記録しています。
Redmineはガントチャートで作業の進捗状況を確認できたり、作業時間なども月ごとにCSVにダウンロードできたりするので非常に便利です。
興味ある方は是非使ってみてください。
Redmineはオープンソースのためサポート窓口はありません。コミュニティをうまく活用しましょう!
仕事用のカレンダーは必ずひとつに統一しよう
クライアントごとに異なるのはコミュニケーションツールだけではありません。オンラインで使用するカレンダーだってある意味種類豊富……。
ある案件ではGoogleカレンダー、別の案件ではTeamsカレンダーを使用してスケジュール管理をする、ということも珍しくありません。
しかし、案件ごとに別々のカレンダーを使うのは考えもの。
- Aカレンダーの空き時間にミーティングを入れたが、実はBカレンダーの同時刻に予定が入っていた!
- A案件が忙しくAカレンダーばかり見ていたら、B案件のスケジュールを見落とした……。
複数カレンダーの並行使用には、こうしたリスクが潜んでいます。
カレンダーは必ずひとつに統一する工夫をしましょう。
- 自動連携を活用して複数カレンダーの情報を1つのカレンダーに集約
- 仕事用のWebカレンダーを1つ決め、仕事の予定が入るたびに※登録する
- 仕事の予定が入るたびに※手帳やカレンダーに記入する ※終業時まとめて登録、はタスク漏れ高リスク!
オンライン上のカレンダー同士の連携はとても便利です!
ただしクライアントによっては、セキュリティ保護の観点から連携を許可しないこともありますので、事前に確認してくださいね。
複数案件を上手に管理、安定収入を目指そう!
複数案件の掛け持ちは、最初は負担が大きくストレスに感じるかもしれません。無理せずゆっくり進めましょう。
業務委託フリーランスの仕事は、今、この瞬間にも「案件終了、契約打ち切りです」と連絡が入ることもあるくらい、本当に不安定です。
安定報酬を目指すなら、少なくとも2〜3案件は掛け持ちすることをオススメします。
これからフリーランスデビューされる方は、この記事のポイントを参考に、ぜひ安定収入を目指してくださいね!