筆者は、仕事で使う道具にそこまで強いこだわりがありません。
そんな筆者のリモートワークを快適にしてくれているのは、物以外の3つの要素。
今回は筆者自身の体験も交えながら、それらの要素を紹介します!
無理をしない生活
会社員を辞め、フリーランスリモートワーカー1本で歩み始めたのが昨年の4月。
がむしゃらに働いた結果、約1ヶ月で体調を崩しました。
体調不良を引き起こした筆者の働き方
昨年の4月頃の生活は、おおよそ以下の通り。
- 朝からノンストップで仕事
- 昼ご飯は夕方頃、カップラーメンのような即席のものを急いで食べる
- 夕飯、お風呂、その他家事を済ませた後は寝るまで仕事
- 休日はほぼなし
私用で日中に外出することもありましたが、そこでも仕事のことを考え続けていました。
- 移動中、チャットでの連絡や資料の確認
- 連絡が入ったらすぐに内容をチェック
頭の中は常に仕事のことでいっぱい。
生命維持に必要なことと最低限の家事をする以外は、とにかくパソコンに向かって働き続けていました。
こんな生活を続けた結果、約1ヶ月で体調不良に。
朝起きられなくなったり、集中力が途切れやすくなったり、パソコンの前にいてもボーッとして何をすべきか判断できなくなったり……。
加えて、喉の不快感など身体的な不調を覚え始めたのもこの時期でした。
改善のために見直したこと
これをきっかけに生活を見直し始めた筆者は、以下の3つを変えることにしました。
1. コアタイムの設定
会社員と同じように定時を決め、基本的にはその時間内で働くことに。
筆者の場合は、始業時間を「早くても8時頃」、終業時間を「ひとまずは19時頃」と定め、仕事とプライベートを明確に区切りました。
「早くても」「ひとまずは」と曖昧な書き方をしたのは、その日のスケジュールに合わせて調整できるようにしたかったから。
働く時間を自由に決められるフリーランスのメリットを活かすため、会社員のようにガチガチには決めませんでした。
2. ランチタイムの確保
これまで適当な時間に適当なものを口にしていただけでしたが、決まった時間にきちんとした食事をするようにしました。
筆者が自分自身に課したルールはただ1つ。
それが「どんなに忙しくても12時半頃までには一旦手を止め、1時間の昼食休憩を取ること」でした。
朝からダラダラと仕事を続けていては、集中力や判断力・生産性が落ちてしまいます。
それを防ぐため、強制的に休憩時間を確保することで、それ以降の仕事のパフォーマンス向上を目指しました。
3. 環境に変化をつける
会社員時代は、意識せずとも通勤などで身体を動かす習慣ができていました。
フルリモートへ移行して煩わしい通勤時間がなくなったのは良かったのですが、同時に日々何気なく積み重ねていた運動がゼロに。
筋力や体力の衰えだけでなく、ずっと同じ姿勢を続けていたことによる首や肩・腰回りの凝りを感じるようになりました。
こういった不快な症状を緩和すべく、「1日の中で1回は強制的に環境を変える」ことにしたのです。
筆者の場合は、これが「外出」でした。
外出といっても大層なことではありません。
- 近所の散歩や買い物
- バルコニーでのランチ
日の光を浴びたり、それが難しいときでも最低限外の風に当たったりして、ワークスペースとは異なる環境に身を置くようにしました。
こうした小さな心がけの積み重ねによって、次第に体調も回復。
オンオフの切り替えがスムーズになり、仕事の効率もアップしました。
リモートワークを始めると「通勤」が持つメリット(運動や気分転換等)を実感しますね……。
人との繋がり
フリーランスは孤独だ。
初めはそう思っていましたが、仕事を続ける中で人との繋がりの重要性を思い知りました。
全ての原因を自分自身に見出していた頃
仕事をする中で「苦しい」「辛い」と感じたとき、それらは全て「自分の実力不足」「自分の我慢不足」によるものだと思い込んでいました。
それだけでなく、こうした感情を抱くことは「自分のわがまま」だと捉えていたこともあります。
ひとりきりで考える時間が多いフリーランス。だからこそ、時に考えすぎて自分を責め続けてしまうこともあるでしょう。
振り返れば、かつての筆者がまさにこの状態でした。
これでは当然仕事のパフォーマンスは下がるばかり。まさに負のループでした。
解決のきっかけ
筆者がこのループから抜け出せたのは、当時の上司的存在(便宜上こう呼びます)に自分の気持ちを打ち明けた後。
思いを共有できる相手ができたことで、客観的な視点を取り入れられるようになったのがきっかけでした。
自分が反省すべき点だけでなく、自分が思い詰める必要のない点も見えるようになったおかげで、必要以上に自分を責めることがなくなったのです。
フリーランスこそ仲間が必要
負の感情を他者に話すことは、ときにネガティブな印象を与えます。
愚痴を言わず、前向きな気持ちで業務に取り組むべきだという意見もあるでしょう。
しかし、同じ業務に携わっているからこそ共感できる悩みや愚痴があります。
同じ業務の経験があるからこそできるアドバイスやサポートがあります。
独りよがりになりやすいフリーランスにとって、同じ温度感で話し合える仲間との繋がりが想像以上に大きな支えになるのです。
ワークスペース
在宅フリーランスは、自宅のどこでも仕事ができます。
デスクがなければダイニングテーブルやキッチンカウンターなどにノートPCを広げれば良いですし、極端な話ですが(誘惑に負けない強い意志さえあれば)ベッドの上でだって作業することは可能です。
ただその場しのぎの環境で仕事をしても、長続きしません。長期的にリモートワークをしていく予定があるなら、やはりワークスペースがあったほうが快適だと感じています。
筆者のワークスペース
筆者は2畳のウォークインクローゼットを自分専用のオフィスとして使用しています。
ウォークインクローゼットなので、もちろん洋服やらカバンやら日用品の収納も兼ねているスペースではありますが、それでもデスクを置くには十分の広さ。
扉を閉めれば完全個室状態なので、ひとりきりの空間で集中したいときにも便利です。
ちなみに扉を閉めるとある程度の防音効果があるようで、情報漏洩の心配もありません。
(筆者が緊急のWEB会議に参加していたとき、何も知らなかった家族がワークスペースの扉を開けそうになったことがあるくらいには静かです)
仕事場ができたことによるメリット
もとは6畳程度の自室の隅にデスクを置いて仕事していたのですが、自宅の構造上防音機能がなく、扉を全て閉め切ったとしても隣接するリビングの生活音が筒抜けでした。
テレビの音や家族が動く音など生活騒音はそこまで気にならなかったのですが、問題はWEB会議などでこちらの「音声」を伝えるとき。
リビングの音はすべてマイクが拾ってしまいますから、会議中は静かに過ごしてもらうよう家族に協力を仰ぐことも……。
しかし完全個室の専用スペースを作ったことで、こういった心配がなくなりました。
家族のリラックスタイムを邪魔しなくて済みますし、家族も仕事をしている筆者に気を使う必要がなくなります。
自分以外の家族がプライベートな時間を過ごす自宅。そこで仕事をしているからこそ、互いが快適に過ごすための工夫は必要なのだと強く実感しました。
誰かに変化を求めるのではなく、自分で変える・自分が変わる!
快適なリモートワークのポイント
筆者は働く場所も働く時間もすべてが自由なフリーランスだからこそ、自分がご機嫌でいられる環境や働き方を選びました。
その選択のおかげで、いまはリモートワーカーとしての生活を楽しむ余裕も持てています。
ワークスタイルに悩んでいる人は、まず自分自身が常にご機嫌でいるために必要なものを揃えてみてはいかがでしょうか。